松田専務へ
いまのClaudeを、
Coworkに変えます
Coworkは、いまお使いのClaudeと同じアプリに入っている、もうひとつの使い方です。会社の資料と専務の考え方を読み込んだ状態で毎回始まり、数字のファイルを渡せばその場で分析します。
2026年8月5日 作成:大下
この資料はスマホでそのまま下まで読めます。5分ほどです。
1 いまのChatの限界
毎回、会社の説明から
始まっていませんか
いまのChatの使い方には、もったいない点が3つあります。
1
説明のやり直し
相談を始めるたびに、うちが何の会社で、期がいつ始まって、どういう商売をしているかを一から説明することになります。本題に入る前に手間がかかります。
2
話した内容が消える
いい相談ができても、それはその会話の中だけの話です。次に開いたときには、前の話の続きから始められません。積み上がっていきません。
3
手元の資料が使えない
決算書や試算表を見ながら考えたいのに、Chatでは毎回ファイルを付け直すことになります。前に渡したものは、次の会話では消えています。
この3つは、道具を変えれば解決します。技術的に難しい話ではありません。
2 Coworkとは
同じClaudeの、
もうひとつの開き方です
新しいソフトではありません。いまのアプリの画面で「Cowork」を選び、専務のフォルダを開いて話しかける。操作の違いはそれだけですが、Chatと大きく違う点が3つあります。
記憶のしかた
Chat会話ごとに、前提はほぼ最初に戻ります。多少覚える働きはありますが、何を覚えているかは外から見えません。
Coworkフォルダに置いたファイルが、そのまま記憶です。毎回ぜんぶ読んでから始まります。何を知っているかはフォルダを開けば一目で分かり、専務がいつでも直せて、消せます。
資料の渡しかた
Chatその都度ファイルを付けて渡します。次の会話では消えています。
Coworkフォルダに一度入れれば、ずっと読めます。決算書を入れておけば、来月もその続きの話ができます。
でき上がるもの
Chat画面の中の文章です。持ち出すには貼り直しが要ります。
Cowork表や資料をファイルにして、フォルダへ保存できます。そのまま印刷したり、人に渡したりできます。
ひとことで言うと、Chatは「その場で話す相手」、Coworkは「机を並べて同じ資料を見ている相手」です。
3 フォルダに何を入れるか
専務のフォルダは、
この5つで始めます
準備は私がやります。フォルダの中身は、こうなります。
📁 専務のフォルダ
🧠
専務の考え方大下が用意
この1年ほどの会話と、専務が「これは大事」と選んだ会話を読み込んで、専務が何を重視して、何を嫌うかを書き出したものです。これがあると、当たり障りのない一般論ではなく、専務の物差しに沿った答えが返ります。
📌
続きをやりたい話の現在地大下が用意
これまでの相談のうち、結論が出ないまま止まっているものの一覧です。どこまで決まって、何が保留かが書いてあるので、「前の話の続き」がすぐ始められます。
🏢
会社の基本情報大下が用意
社名、事業の内容、拠点、社員数、期の始まりなど、変わらない事実です。これがあるので、もう説明は要りません。
📊
商品分析表・売上管理表大下が用意
いま専務が見ている、あの表です。私が毎月つくっているものをここに置きます。これで売上や原価率の話がその場でできます。
📂
専務が入れる資料専務が自由に
決算書、試算表、資金繰り、銀行に出した資料。私の表にない数字は、専務がこのフォルダに入れてください。入れたその場から読めるようになります。ファイル形式は問いません。
中身が増えるほど賢くなります。逆に、フォルダに入れていない資料のことは知りません。そこだけはっきりしています。
4 できるようになること
実際にどう使えるか、
5つの場面で
下の会話は使い方の見本です。返事の部分は「こういう形で返ってくる」という例で、売上や原価の実際の数字はこの資料には載せていません。実際に使うと、そこに手元の資料から読んだ本物の数字が入ります。
専務足場板の原価率、ここ3期でどう動いてる
Cowork商品分析表から3期分を並べて、表とグラフにしました。上がっている品目と下がっている品目に分けています。上がっている方は、仕入先が変わった時期と重なっています。
変わること:表を開いて探す5分が、聞いて30秒になります。「ついでにあれも」が気軽にできます。
専務決算書の販管費、5期分並べて。増えてる科目を教えて
Cowork入れていただいた決算書5期分から販管費を抜き出して、年ごとに並べた表にしました。続けて増えている科目を、増え方が急なものから順に並べています。
変わること:人手だと半日かかる並べ替えが数分で終わります。ここがAIの一番得意なところです。
専務いまの話、役員会に出せる一枚にして
Coworkグラフを入れた一枚にまとめました。フォルダに保存しています。表の順番や言葉づかいを直したいところがあれば言ってください。
変わること:会議前に資料を組む時間が短くなります。出すか出さないかは専務が決めてください。中身の確認は必要です。
専務来期、再リースを伸ばすか自社品に投資するか。考えを整理したい
Cowork手元の数字を見ると、判断が分かれるところは絞れそうです。順に見ていきます。ひとつ、専務がいつも先に確認される点が今回は数字に出ていないので、そこは調べる必要があります。
変わること:ここが本命です。会社の数字も専務の考え方も知っている相手なので、よくある一般論ではなく、うちの話として相手になります。
専務前に話してた件、続きやろう
Cowork前回はここまで決まって、この点が保留になっていました。保留の理由は、判断する数字が足りなかったからです。その数字は今回のファイルに入っています。
変わること:話が積み上がっていきます。毎回ふりだしに戻らなくなります。
そして、月が替わったら
私が毎月、商品分析表と売上管理表を新しくします。そのあと「先月から変わった点を3つだけ教えて」と聞けば、変わったところだけ報告します。全部に目を通すのではなく、動いたところだけ見る形にできます。
5 できないこと
先に、弱いところを
お伝えしておきます
できることだけ並べると、使い始めてから「話が違う」となります。3つだけ正直に書きます。
1 数字を読み間違えることがあります
とくに紙を読み取った決算書は、数字を取り違えることがあります。最初は、答えの数字を1つか2つ、原本と見比べてください。合っていれば、その資料は安心して使えます。別の資料を新しく入れたときは、また1つだけ見比べてください。
2 自分で計算した数字は検算が必要です
売上や原価率は、私がつくった表の数字をそのまま使うように設定します。表にない数字をCoworkが自分で計算した場合は、どう計算したかを必ず答えに添えるようにします。そこは目を通してください。会議で使う数字は、いままでどおり表が正です。
3 完璧な部下ではありません
「速いけれど、検算はさせる部下」だと思って付き合うのがちょうどいい距離感です。判断はこれまでどおり専務がされてください。Coworkがやるのは、判断する前の作業を速くすることです。
資料の置き場所について
決算書などのファイルは専務のパソコンの中に置いたままです。誰かに送られることはありません。消したいときは、フォルダから消せばそれで終わりです。
会話の内容がAIの勉強に使われることもありません。会社で結んでいる契約では、そう定められています。
使うものと、費用
使うのは、いまパソコンに入っているClaudeのアプリそのものです。新しく入れるものはありません。画面で「Cowork」を選ぶだけです。
費用も増えません。会社で入っている契約に、Coworkは含まれています。
私がいなくなった場合
中身はただのファイル数枚なので、私がいなくても消えません。毎月の表の更新は私の作業ですが、手順は社内の記録に残してあるので、引き継げます。
6 専務にお願いすること
やっていただくのは
3つだけです
これまでのChatの履歴を書き出す(5分)
設定の画面からボタンを押すだけです。書き出したものは専務のパソコンの中だけで使います。中身を読むのはAIだけで、私は見ません。まとめができたら、書き出したファイルはその日のうちに消します。
できあがったものを見て、直す(30分)
「専務の考え方」がちゃんと専務になっているかを確かめます。書いてある文章を読んで判断するのではなく、実際にいくつか質問してみて、返ってきた答えが「自分ならこう言う」と思えるかで判断してください。違えば、その場で直します。
資料をフォルダに入れる(あとは随時)
決算書でも試算表でも、渡したいものをフォルダに入れてください。入れたその場から読めます。並べ替えたり整理したりする必要はありません。
専務のお時間は、上の3つと、使い方を一緒に練習する分を合わせて1時間ほどです。残りの準備と設定、それから月々の表の更新は私がやります。半日いただければ、その日のうちに使える状態にします。
まとめ
いまのClaudeのまま、開き方をCoworkに変える。フォルダに資料を入れる。それだけで、毎回説明し直さなくていい相手になります。
アプリも契約もすでに揃っているので、あとは準備だけです。準備は私がやります。半日いただければ、その日のうちに使える状態にします。